Yusa's HP
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話がぶっとんでるようなぶっとんでないようなですが アイマスから話を移して「サナギさん」のお話もしてみましょうか。 酢飯疑獄、もずくウォーキング、サナギさん、と 動画を作り始めてから揃えたのですが(単行本化されていない作品は未見 ていうか単行本化してください) そのネタの多くはネガティブな感情から発生しています。 酢飯ではそれをどこか吐き散らしてる感があり もずくでは諦観している、というのが相応しいでしょうか。 サナギさんにおいてネガティブをほのぼの、若しくは+の笑いに転化する、 という芸風を確立したと見受けられました(全て一様には言えません酢飯に おいてもサナギさんにつながる芸風の実験が散見されるため)。 例えば「何で生きてるのか分からねぇ!!」というネガティブな感情の発露があり 酢飯では「何で生きてるのかわからねぇ!!」と破壊的な衝動と共に発露します。 正直に言えば感想は「これは売れないだろ」であり一部の通ぶった人の慰み物 の域を出ないと思います。酷な言い方が続きますがこれはメジャーになって 良い作品ではありません。ちなみに殆どのギャグマンガは最初に思考を凝らした ネタを作っていてもどんどんこういう傾向に走っていきます(ネガであれポジであれ)。 もずくならば「何故生きてるのかは分からないがこのぬくもりが答えでいいだろう」 と哲学チックになるでしょうか(あれこれなんてバンプオブチキン?)。 人語を解する動物、動物の言葉を解さない人間。 この構図はそのまま神と人間の構図でありもずくという犬は神の座にいます。 同時にほぼもずく=作者の視点でもあります。 この作品の場合それがネックになる場面もあります。 もずくと作者が他者性を欠いている為に哲学的なネタ(もずく=作者)と その他のネタ(もずく=ぬるい犬)の場面で キャラが変わってしまっているということです。 しかし「何故生きているのか?」という問いに対し思考を深めることで 内容としてよりマイルドさを増しています。 サナギさんに至り「なんで生きてるんだろうね」「フユちゃんがいるし生きてる方が楽しいよ」 という具合に昇華されます。言っていることはほとんどもずくと同じですが 作者の性格(キャラクタ)を各キャラに振り分ける事で他者性を確立させ 胸にストンと落ちやすい、マンガとして受け入れやすい形になりました。 注目すべきはサナギさんを除くほとんどのキャラがネガティブな思考の 持ち主であるということです。 フユちゃん(毒、シュール) マナミさん(哲学と残酷性) タカシ(短気、暴力性) サダハル(ネガティブ、悲観的) といった具合。 これらの強烈なキャラをサナギさん(ほのぼの、天然)のフィルタを通すことで このマンガは只の感情の発露を超え ネガティブなマンガとしての姿を見事に隠蔽しほのぼのとした笑いへ転化しています。 何はともあれサナギさんにおいて施川ユウキオリジナルの施川節を確立したというのは 疑いようのない事だと思います。 ところどころケチをつけたと思われても仕方ない書き方もしていますが 施川ユウキの幼児性保ったままの知性、それもここまで長期に渡る持続性は 素直に驚嘆すべき才能であり尊敬の念を抱かずにはいられません。
by usa1019
| 2007-11-23 05:18
| 日記
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